砂鉄・木炭の装入開始後、約5時間を経過するとノロ(鉄滓)が排出されます。ノロは砂鉄に含まれる不純物と炉壁内部が侵食されて炉外に排出されるものです。ノロの生成は、炉内温度をあげることなどの作用を担っています。村下はノロの出方でも操業の状況を判断します。
炉底いっぱいにヒ(けら)とよばれる鋼の塊ができ、炉の側壁はこれ以上耐えられないほど侵食され薄くなります。村下の判断で送風を止め操業を終了し、炉を壊します。
真っ赤なヒ塊を引き出します。高熱と粉塵の中でおこなわれる重労働で危険な作業です。
ヒ塊は、部位によって品質がかなり異なり、良質な鋼だけでなく、やや不均質な鋼や銑、木炭、ノロなどが混在しているので、砕かれて、ノロや木炭を除去したのち、品質、大きさなどにより数種類の等級の鋼や銑、歩ヒ(製錬が不十分で不均質な鋼)などに鑑別されます。
ヒから鑑別される良質の鋼「王鋼」は約1/3〜1/2で、現在では、全国の刀匠約250名に分与され、これにより日本刀が製作され、作刀技術の伝承が図られています。また、「王鋼」以外の銑や歩ヒは大鍛冶場で加熱・鍛錬して不純物の除去や炭素量の調整がされ、昔は、包丁鉄(割鉄ともいう。錬鉄のこと)と呼ばれ諸道具の素材として使用されました。
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